60代の預金平均
家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和5年調査結果よれば、60代単身世帯の金融資産によると、
単身世帯 平均1,388万円 中央値 300万円
二人以上世帯 平均1,819万円 中央値 700万円
となっています。
人生100年時代、65歳から100歳までの35年間、金融資産は、もつのだろうか。
さっそく金融資産を計算してみましょう。
金融資産寿命の計算式
金融資産の寿命の計算式は、以下となります。
その他は、たとえば、車の買い替え、住宅関連費などです。
月の生活費
月の生活費は、個々に異なりますので、1年間の生活費の月平均を算出してみてください。
たとえば、家計調査報告 家計収支 2023年(令和5年)平均結果の概要によれば、
単身無職世帯の生活費は、145,430円、2人以上の勤労者世帯は、318,800円となっています。
年金受給額
年金受給額も、個々で異なります。年金ネットなどを利用して、自分の受給額を調べてみてください。
年金受給額の平均は、一人約14.5万円、夫婦二人約24万円だそうです。
医療費・介護費
次に医療費として考えておくのは、入院費でしょうか。
平均入院日数は、傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数によれば、
長い順に 、「精神及び行動の障害」 290.4日、「神経系の疾患」が93.3日、 「循環器系の疾患」34.6日となっています。
精神及び行動の障害は、アルツハイマーなどの病気で、それを除けば、3ヶ月以下となっています。従って、3ヶ月分の入院費を確保しておけばいいことになります。
入院費は、治療費+食費+差額ベッド代です。治療費は、収入により差はありますが、高額医療費制度により、ほとんどの高齢者の場合は、1ヶ月57,600円となります。(令和6年負担額は増える予定)
入院3ヶ月で、57,600円×3=172,800円 となります。
入院時の食事負担は、一食460円と決められています。従って、入院3ヶ月では、460×3×90=124,200円となります。
差額ベッド代は、病室の規模にもよりますが、1日あたり約6,600円が平均です。1人室から4人室までの全平均で、1日当たり約6,600円となっています。入院3ヶ月では、6600×90=594,000 となります。
入院費合計は、172,800円+124,200円+594,000円=891,000円 となります。
医療費としては、100万円前後を準備しておけばいいことになります。
次に介護費ですが、
生命保険文化センターによると、
介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)は、住宅改造や介護用ベッドの購入費など一時的な費用の合計は平均74万円、月々の費用が平均8.3万円となっています。
介護を行った期間(現在介護を行っている人は、介護を始めてからの経過期間)は平均61.1カ月(5年1カ月)になりました。4年を超えて介護した人も約5割となっています。
介護費用としては、74万円+8.3万円×61.1ヶ月=581.13万円 となります。
住宅費他
実際我が家で発生した20年間に発生したメンテナンス費用は、総額2,960,920円となります。メンテナンス費用のベスト5は、下表となります。
工事内容 | 費用 |
外壁・屋根塗装 | 1,674,000円 |
エコキュー更新 | 814,000円 |
太陽光発パワコン更新 | 210,400円 |
防蟻(ぼうぎ) | 139,320円 |
シャワーホース交換 | 28,710円 |
合計 |
個々の住宅事情により異なるため、概算300万円を住宅費として考えましょう。
金融資産の寿命の計算結果
二人世帯の場合
金融資産寿命=(1819-89.1-581.13-300)/(32-24)/12=8.84年
となり、9年持たない計算となります。
単身の場合
金融資産寿命=(1386-89.1-581.13-300)/(14.54-14.5)/12=866.188 年
となり、金融資産は、問題ありません。生活費と年金がほぼ同じ額だからです。
年金の支給額内で生活することができれば、老後のお金の心配を減らすことができます。
まとめ
二人世帯の金融寿命9年は、あくまでの参考例ですが、車の買い替え、旅行などの娯楽費用を含めれば、さらに寿命が短くなります。逆に、生活費、医療費が減れば、寿命は長くなります。
個々にの実際の資産、年金、生活費等で試算をしてみるとよいでしょう。
資産結果を元に、資産を増やす、生活費を減らす、健康に気をつけて医療費を減らす、思い切って持ち家、車を手放すなどを考えてみましょう。