年金額の減額
日本年金機構によれば、2022年6月15日からの支給分から、年金支給額が0.4%引き下げとなります。
令和4年度(月額) | 令和3年度(月額) | 差額(月額) | |
国民年金(老齢基礎年金) | 64,816円 | 65,075円 | 259円 |
厚生年金* | 219,593円 | 220,496円 | 903円 |
国民年金 年額3,108円の減額、厚生年金 年額10,836円の減額となります。
物価が上がっているのになぜ
4月の消費物価指数は、2.5%(前年同月比)と上昇しているのに、年金が減額されているのは、年金のルールが変更になったからです。
ルール変更
<変更前ルール>
・物価は上昇するが賃金は下落の場合は、新規裁定者・既裁定者とも年金額を改定しない。
<変更後ルール>
・物価は上昇するが賃金は下落の場合、新規裁定者・既裁定者とも賃金変動率により年金額を改定する。
新規裁定者 | 新たに年金を受給し始める人 |
既裁定者 | すでに年金を受給している人 |
つまり、賃金が下落したらその変動率の分、年金額が減らされるようになったのです。現役世代の賃金が上がっていないと年金は上がらないことになっています。
今後の年金
1995年から2020年の間、主要国の名目賃金と物価の変化率をまとめてみると、日本だけが、25年間、賃金が、増加していないのです。今後も、賃金が上がるとは思えません。したがって、年金は、上がる期待はできません。
名目賃金 | 物価 | ||
韓国 | 2.92倍 | > | 1.92倍 |
米国 | 2.23倍 | > | 1.7倍 |
英国 | 2.08倍 | > | 1.64倍 |
ドイツ | 1.64倍 | > | 1.41倍 |
日本 | 0.96倍 | < | 1.04倍 |
賃金以外にも、社会情勢、現役世代の働き手が減る、寿命が伸びるなどから、年金は、上がるのは、難しいかもしれません。