あなたの身の回りの人の貯蓄額は、興味がありますが、中々知る機会がありません。他の人の貯蓄額を知る方法として、アンケートなどの結果を参考にするしかありません。今回は、「家計の金融行動に関する世論調査」から、高齢者の貯蓄状況を確認してみましょう。
高齢者の金融資産額の平均値
令和2年家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]によれば、各年代別の金融資産の平均値と中央値をまとめると下表となります。
年代 | 平均値 | 中央値 |
50歳代 | 1,955万円 | 1,000万円 |
60歳代 | 2,154万円 | 1,465万円 |
70歳代 | 2,208万円 | 1,394万円 |
この結果から分かることは、平均値で見れば、50歳代にて、2,000万円問題は、クリアーしているようです。しかし、中央値でみると、2,000万円問題のクリアーは厳しいようです。ご自分の金融資産は、平均値、中央値より多いでしょうか?
高齢者の金融資産額の分布
次に、50歳代、60歳代、70歳代の金融資産の分布を見てみましょう。
まず、目につくのが、3000万円の金融資産を持っている恵まれた方々が、20%以上もいますね。2000万円以上は、30%にも達します。反対に1000万円以下の人も割合も多いですね。
ここで、考えるなければならないことは、金融資産にも格差があり、がっちりと貯めている世帯も多いいうことです。
高齢者の投資資産先分布
最後に、70歳代以上の金融資産をどのようなもので持っているかをみてみますと、安全資産として、61%に預貯金、債券9%、リスク資産として、株15%、投資信託15%という割合でした。今の高齢者は、投資により資産を形成しているというわけではないようです。
運用期間が短くなるにつれて、投資への比重が下がっています。このポートフォリオは、参考になると思いますよ。
まとめ
高齢者の金融資産は、3,000万円以上の比率が高く、内訳としては、安全資産7割りということでした。賢く貯めて、運用している姿が見て取れます。心配事としては、今後、インフレ、円安などによる預貯金の目減りがあります。本格的な老後生活に入る前に、少し働く期間を伸ばして、資産全体の積み増しをしておいた方が得策だと考えます。