令和4年4月から、年金制度が改正されます。
繰下げ受給の上限年齢引上げ
繰下げの上限年齢が70歳から75歳に引き上げられ、年金の受給開始時期を75歳 まで自由に選択できるようになりました。繰り下げにより、ひと月送れせると0.7%増額されます。令和4年3月31日時点で、70歳に達していない方が対象となります。
繰上げ受給の減額率の見直し
繰上げ受給をした場合の減額率が、ひと月あたり0.5%から0.4%に変更されます。令和4年3月31日時点で、60歳に達していない方が対象となります。
在職老齢年金制度の見直し
65歳未満の方の在職老齢年金制度が見直されました。65歳以上の方と同じように、総報酬月額相当額と老齢厚生年金の 基本月額の合計が「47万円」を超えない場合は年金額の支給停止は行われず、「47万円」を上回る場合は年金額の全部または 一部について支給停止される計算方法に緩和されました。
基本月額と総報酬月額相当額 の合計額が47万円以下のとき
その他
・加給年金の支給停止
・在職定時改定の導入により年金の反映が年1回となる
・国民年金手帳の廃止
まとめ
今回の年金改正では、繰り下げの期間を75歳まで伸ばすことができるようになりました。人生100年時代と言いますが、果たして、75歳まで伸ばす人はいるのでしょうか。
厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和元年度)」によれば、国民年金分の受給権者3392万人のうち、繰り上げを選択した人が12.3%、繰り下げを選択した人は1.5%だったそうです。
繰り下げを選択した人は、たったの1.5%です。
75歳の生存率は、男性75.85%、女性88.22%です。年金を受給せずになくなってしまうリスクもあります。さて、あなたは、繰り下げを選択しますか?