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相続発生時の手続きのまとめ

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相続が発生すると、期限がない中、多くの手続きをする必要があります。相続発生時の手続きの時系列で、知っておくのは、良いことです。

相続発生時の時系列表

相続発生時の主な手続きの時系列に表でまとめてみました。

Step期間手続き届け先
17日以内死亡届の提出死亡者の本籍・死亡地、または届出人の所在地の市区町村
210日以内受給者死亡届の提出(厚生年金)手続きする人の住所地年金事務所、または年金相談センター
14日以内受給者死亡届の提出(国民年金)手続きする人の住所地年金事務所、または年金相談センター
314日以内健康保険・介護保険資格喪失届の提出市区町村役場
414日以内世帯主変更届の提出市区町村役場
514日前後公共料金などの名義変更
63ヶ月以内遺言書の確認
相続人や相続財産の特定
相続放棄と限定承認
74か月以内死亡者の所得税の確定申告
(準確定申告)
死亡者の住所地を管轄する税務署
810ヶ月以内遺産分割
相続財産の名義変更
相続税の計算
910ヶ月以内相続税の申告・納付死亡者の住所地を管轄する税務署

手続きのポイント

死亡届の提出

死亡届は、医師が作成する死亡診断書とセットになっている。死亡届は、遺族が記入する。死亡届は、役所へ提出する。死亡届と一緒にて「火葬許可申請書」を提出する。死亡届と火葬許可申請書により、「火葬許可証」が交付、火葬場へ提出する。

死亡届、死亡診断書の用紙は、後で行う手続きで必要になるので、コピーをとっておくこと。

受給権者死亡届の提出

年金の受給権死亡届は、国民年金は、14日以内、厚生年金は、10日以内に提出する。併せて、未支給年金・未支払い給付金申請書も提出する。死亡診断書のコピー、死亡者の年金証書、死亡者と手続きする人の住民票や戸籍謄抄本などが必要な書類となる。日本年金機構にマイナンバーが提出されていれば不要です。

健康保険・介護保険資格喪失届の提出

国民保険の場合は、死亡届により手続きが行われる。そうでない場合は、資格喪失届を提出する。健康保険組合、全国健康保険協会の健康保険に加入している場合は、事業主が手続きをする。

世帯主変更届

世帯主変更届は、15歳以上の遺族が2人以上いる場合に提出が必要となる。

公共料金などの名義変更

電気・ガス・水道の公共料金やNHK受信料、固定電話、インターネットなどは、期限が決まっているわけではないが、早めに、忘れずにやっておきましょう。

遺言書の確認・相続人・相続財産の特定・相続放棄と限定承認

遺言書は、遺産分割に大きく影響するので、自宅に自筆証書遺言書がないか、公正役場で公正証書遺言がないか、法務局で自筆証書遺言書預かっていないかを確認する。

相続人は、亡くなった人の出生まで戸籍をさかのぼることで確定する。

相続財産は、銀行通帳、生命保険の証書、金融機関からの各種通知書などから調べて、残高証明書、固定資産評価証明書を申請する。プラス資産だけでなく、マイナス資産も確認しておく。

相続放棄、限定承認を選択する場合は、3ヶ月以内の手続きが必要です。

限定承認とは
相続によって得たプラス財産の限度において、被相続人の債務などのマイナスの財産を相続すること

相続するものが多い場合は、戸籍謄本類を個別に集めるが大変である。そんな時は、「法定相続法定制度」の活用しても良い。無料です。

準確定申告

確定申告をすべき人が、年の途中で死亡した場合や、年が明けて確定申告をする前に死亡した場合、確定申告が未了の状態になってしまいます。この場合、準確定申告が必要となります。確定申告をするのは、相続人となります。

所得がなければ、準確定申告は、必要ありません。

遺産分割・相続財産の名義変更

相続遺産が確定したところで、遺言、遺言がない場合は、相続人間で協議し、分割方法が決まったら、「遺産分割協議書」を作成する。不動産を相続した場合は、所有権移転登記を行う。2024年度までに義務化される。

相続税の申告・納付

相続税の納税が必要な場合は、納付する。納税額がゼロであれば、原則不要となる。各種軽減措置を受けられる場合には、申告が必要となる。なお、軽減措置には、以下のようなものがある。

軽減措置
・配偶者の税額軽減
・小規模宅地等の特例
・未成年者控除
・障害者控除
・相次相続控除
・贈与税控除
・外国税額控除
・相続時精算課税制度贈与税額の控除

まとめ

相続の発生時の流れは、理解していただいたでしょうか。相続は、手続きだけでなく、遺産分割で揉めることが多いのも事実です。相続財産がないからといって、安心していられないません。遺産分割で相続の争いが行われる件数は,相続財産の価額が5000万円以下の場合が約75%を占めています。余裕のある時、相続のことを考えてみましょう。

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